公園に遊びに行って楽しく遊んだまではいいけれど、帰り際に「まだ帰らない」「もっと遊びたい」毎回始まる子どものわがまま。
そんな時につい
「勝手にしなさい」
「もう置いていくからね」
こんな言葉をかけてしまうことはないでしょうか。
ですが、この言葉を子どもにかけてしまうと、実は子どもの自己肯定感を下げてしまったり、思考能力が下がったり、感情表現が苦手な子どもになってしまうことに繋がってしまうとてもとても怖い言葉なのです。
今回は
「勝手にしなさい」「置いていくからね」このような言葉が何故子どもにとって良くないのか、そして、子どもがわがままを言い出した時にはどのような声かけをしてあげるのが良いのかについて考えていきたいと思います。
<結論>
・子どもに選択肢を与えてあげる
・事前に見通しを伝えてあげる
・違う言葉に言い換えてあげる
この3つの伝え方をしてあげることで、子どもが「わかった」と納得してくれることが増えるようになります!!
それでは詳しく見ていきましょう。
「勝手にしなさい」がいけない理由
「勝手にしなさい」「置いていくよ」とという声かけをしたことがあるお母さん、お父さんはきっと多いのではないかと思います。
ですが、「勝手にしなさい」と言って、本当に勝手にしてもいいよと思ってその言葉をかけたことはありますか?
「もう置いていくよ」と言って、本当に子どもを公園に置いて帰ったことのあるお母さん、お父さんはどれくらいいるでしょうか。
親御様にとって、「このように言えばきっということを聞いてくれるだろう」という思いからその言葉かけをしたというだけであって、本当に「勝手にしたらいい」「置いて帰ろう」と思って声かけをしたという方は少ないと思います。
ですが、子どもにとっては大きな混乱を呼んでしまう声かけになってしまっているんです。
「勝手にしなさい」と言われたから、続けて遊んでいたら「怒られた」
「置いていくよ」と言われたのに、自分から離れていこうとしないお父さん、お母さん
このように、言葉で言われたことと異なる現実が目の前に起きているということで、子どもたちの頭の中では、大きな混乱を招いてしまい、こうした混乱が、子どもの自己肯定感や思考力を下げてしまったり、感情の表現が上手にできなくなったり、人を信じることができなくなったりと、いろんな悪影響を及ぼしてしまうのです。
皆さんも「好きにしていいよ」と言われて、自分の好きなようにしたのにその後に文句を言われたりしたら、「好きにしていいって言ったじゃん」と少なからず怒りや混乱が出てきませんか?
このように、現実と矛盾したこと言葉をかけられて精神的に負荷がかかってしまっている状態を心理学的に「ダブルバインド」と言ったりします。
そして、ダブルバインドを起こさないような言葉かけをしていくことがお子さんの正しい成長に繋がっていきます。
では、ダブルバインドを起こさずに、子どもにいうことを聞いてもらいやすくするための言葉がけとはどんなものかを見ていきます。
子どもが言うことを聞く3つの方法
大人になると、子どもの頃の感じ方や考えがわからなくなってしまうものです。
わがままを言っている子どもにもきっと子どもなりの理由があって、わがままを言っているのでしょう。
そんな子どもたちに言葉が届きやすくなるための3つの伝え方を紹介します。
子どもに選択肢を与えてあげる
公園で遊んでいて「帰るよ」と声をかけられる。
これも子どもからしてみたら、まだまだ遊びたいのに大人の都合で一方的に出された指示と同じように感じてしまいます。
そこで、子どもに選択肢を提示して「選ぶ」という楽しみを与えてあげることで、子どもはただ一方的に「帰るよ」と指示を飲むだけでなく、好きな方を選ぶことができるかつ自分で選んだことが実現するという楽しみを得ることができます。
選択肢の出し方としては、今回のように公園から帰るだったら
「あと3回滑り台して、スキップで帰る」のと「あと3回滑り台して、肩車で帰る」のどっちがいい?
など、最終の着地は「帰る」ですが、そこに選ぶという楽しみと自分が選んだものが実現するという子どもにとってのプラスが生まれることで、子どもたちがこちらの提示を飲んでくれやすくなります。
事前に見通しを伝えてあげる
子どもにも大人と同じように、子どもなりの予定がきっとあります。
例えば
「この後は砂場で遊ぼう」
「ブランコをもう一回やろうかな」
「ママに滑り台で滑るのをみてもらおう」
このように、「次は何をしよう」「後でママに見てもらおう」など子どもも子どもなりに、やりたいことなどの予定を立てているのに、突然「帰るよ」と大人の都合で急に言われても、それは「まだ帰りたくない」となってしまうのも分かりますよね。
そこで、「帰るよ」の声かけが子どもたちにとって突然のこととならないように事前に「いつ帰る」などの予定の見通しを伝えてあげるようにしてあげることで、「帰るよ」の言葉が届きやすくなります。
見通しを伝えたからと言って、いきなり「時間になったから帰る」ができるようになるわけではありません。
うまくいかなくても、事前に見通しを伝えてあげるということを繰り返し行うことで、子どもは見通しに合わせてスケジュールを組むことができるようになったり、気持ちを切り替えることができるようになっていきます。
継続的に同じように事前に見通しを伝えてあげるということを繰り返してあげることで、確実に声かけが通るようになるはずです。
違う言葉に言い換えてあげる
最後は「帰るよ」という言葉を子どもにとってプラスのことと感じるような言葉に言い換えてあげるという方法です。
例えば
「お家帰ろう」→「晩ご飯食べにお家行こう」「お家でゲームの続きやろう」
など、「帰る」という言葉を子どもにとってワクワクするような「プラス」と感じられる表現に言い換えて、言葉かけをしてあげることで、子どももただ「帰るよ」と言われるよりも納得感も上がり、声が届きやすくなります。
「プラスに感じられるような表現に言い換える」
これは簡単そうに見えて、慣れるまではとても難しいことだと思います。
普段から親御様が言い換える練習をしていくことで、様々な言い換えの言葉がすぐに出てくるようになったり、子どもにどうのような言い方をすれば刺さりやすいかがわかるようになってきます。
おわりに
ダブルバインドを起こしてしまう言葉がけは、普段使ってしまいがちですが、子どもにとっての成長の妨げとなってしまうとても怖い言葉がけです。
ダブルバインドとなってしまうような脅し文句でなくても、子どもが言うことを聞いてくれるよう、今回の3つの方法を使いこなして言葉かけをしてあげてみてください。
それでは今回はこの辺で(^o^)/
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